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新潟市農福連携セミナーを開催しました

2018.02.21

2月15日(木)いくとぴあ食花 食育・花育センターにおいて“農福連携のこれから”をテーマとした農福連携セミナーが開催されました。

福祉関係職員、農業関係者、行政関係者、教職員、学生など約80名と多くの方からご参加をいただきました。

 

第1部では、NPO法人立野福祉会 障がい者就労トレーニングファーム チャレンジド立野の後賀田施設長より、「“お互いさま”佐渡の6次産業化の取り組み」と題しご講演をいただきました。

農福連携に取り組んだ経緯、6次産業化における障がい者と立野集落と企業との関わりを、チャレンジド立野の沿革を含め分かりやすくご紹介いただきました。

耕作放棄地の増加、祭り等の行事の衰退など高齢化が進んでいる地域のなかで、農業に携わる障がい者の姿が、地域住民にとっても心強い存在として映っているとの話がありました。障がい者一人ひとりの適性や得意分野を活かした作業を行い、また使いやすい農作業用の治具も活用しながら、ゆっくりでも自分の役割を担うこと、張り合いをもつことは、この農業分野でしか得られない効果もあること。そして、地域にとって欠かせない存在になりつつあるとの話があり、農福連携が地域活性化につながる可能性を多く感じ得る講演でした。

お互いさま精神で、福祉・地域・企業が支え合いながら一歩一歩前を向いている姿が大変印象的でした。

 

第2部の座談会では、「農福連携の可能性と壁」をテーマにパネリストの皆さんと意見交換を行いました。

農福連携において欠かせないものの一つとして、農業者・福祉双方のコミュニケーションがあり、施設外就農では、農業者の想いや福祉側の想いを知る良い機会であること。また、作業を通じて「こんなこともできるんだ」といった発見や気づきが生まれ、障がいのある方への理解につながる機会としての効果もあることが改めて確認できました。

農産物加工においては、設備投資や人員確保、販路確保など農業者、福祉双方の課題も多く、農業者、福祉施設単独では進められることではないこと。自分たちのできることできないことの把握と様々な社会資源の活用により、一つ一つクリアしていくことが挙げられていました。

障がいのある方もその一つの役割を担い、やりがいをもって農業現場で活躍できる可能性は秘めており、そのためにもお互いの連携、ネットワークを大切にしながら、この農福連携を継続的に取り組んでいくことを確認しあい終了となりました。

 

新潟市のみならず、新潟県内においては農福連携の取り組みは地道に続いています。

障がいのある方にとっての“農業”に携わることの効果も見え始めています。ただ農業者への福祉と関わることの意味、障がい自体の理解は浸透しているかといえば、まだそうではありません。はじめの一歩として、農業者にとってのメリット、福祉にとってのメリットを丁寧につなぎ合わせることが大切なポイントになり、ここがあぐりサポートセンターとしての役割ともなります。その上で、お互いにとっての「やりがい」や「収益」につながる道筋を一緒に考え、福祉関係者、農業関係者に限らず教育、商工などを含めた幅広いネットワークを活かすことで、具体的な取り組みにつながるケースも増えるのではないかと思っています。

あぐりサポートセンターとしても、“農福連携のこれから”についての情報交換と共有を引き続き図り、農業現場で活躍できる人材輩出の一役を担えるよう取り組んでいきたいと思います。

 

当日ご参加いただいた皆さま、お忙しいところ本当にありがとうございました。

ブログ写真(H30.2.21)

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