電子関係のお仕事を15年された経験のある小菅さんは福祉の業界に入って11 年。
前職に行き詰まってしまい、退職を考えたときに長年勤めていたこともあり、今後どういう仕事をしたらいいのかだいぶ迷いました。そこで旦那さんに相談し、これからは高齢化社会になるから何か資格があると強みになるんじゃないかとの勧めから介護ヘルパーの資格を取りに半年間学校に通うことにしました。
諦めず試行錯誤することで利用者さんと打ち解けられた
最初は資格だけ取ったら勤める気はあまりありませんでしたが、特別養護老人ホームに実習に行った際、トイレの介助をしたご利用者さんに「ありがとう」と言われ、人からこんなに感謝されたことがなかったので、自分でも何か人の役に立てることがあるんじゃないかと介護の仕事につくとこを決めました。
しかし、いざ勤務してみると元々の人見知りな性格も合間って、利用者さんとの会話や職員の輪の中に入って行くことに苦労したのを覚えています。
ご利用者さんに挨拶をしても返してくれない、自分のことをどう思っているのかわからなくて本当に悩みました。プリセプターの先輩に相談し、どうしたらいいのか何度も何度も試行錯誤し、諦めず根気よく挨拶しているうちに、突然ご利用者さんから「おはよう」と挨拶してくれるようになりました。人見知りな自分がご利用者さんに対して話しかけにくい雰囲気を作ってしまっていたこと、トゲトゲしい性格だったと当時を振り返ります。
勤務して半年が過ぎた頃、利用者さんから「最近、性格が丸くなったね」と言われ、以前の話しかけにくい雰囲気が少しずつ和らぎ利用者さんとも打ち解けることができるようになってきました。
自分を変えるきっかけになった
介護の仕事をしてとても印象に残っているのは男性の利用者さんに「俺のとこに来ないか?」とプロポーズされたことがありました。自分を一人の人間として見てもらえていると驚きましたがとても嬉しい経験でした。
ご利用者さんとの関わりの中で自分自身が成長させてもらえて、自分を変えるきっかけにもなった介護の現場は自分にとって今ではかけがえのない場所となっています。